オウンドメディア

オウンドメディア運営方針から考える記事タイトル選定のコツ

  • 最終更新日:2017/02/17

オウンドメディア運営方針から考える記事タイトル選定のコツ

オウンドメディアはコンテンツマーケティングの手法の1つです。このオウンドメディアを成功させるにはまずKGIを定義する必要があります。つまり、オウンドメディアを「ブランド認知」のために行うのか、「顧客獲得」のために行うのか、「顧客育成」のために行うのか。その目的を明確にした上で戦略的にコンテンツマーケティングを行い、記事タイトルを決めていく必要があります。

コンテンツマーケティングをSEOへとつなげていく場合は、SEOも意識した記事タイトルを考えていく必要があります。ただ単純に「良さそうだから」「響きが良いから」だけでタイトルを決めるのではなく、全体のサイトテーマに沿った上で、各ページのコンテンツをどういったキーワードで上位表示させていくのかを戦略的に決定していきましょう。

記事タイトルとSEOの関連性

コンテンツマーケティングを実施する目的に合わせて検討する

コンテンツマーケティングを実施する目的に合わせて検討する

「コンテンツマーケティングを実施する理由」(株式会社エコンテ)

上記の調査結果によると、「ブランド認知」、「顧客獲得」、「顧客育成」がコンテンツマーケティングを行う目的の上位にきています。どのような目的でオウンドメディアを運用するかによって、当然ながらメディア内のコンテンツ構成が変わってきます。

コンテンツマーケティングやオウンドメディアは数年前から流行っているWebマーケティング手法の1つなので、この言葉自体は聞いたことがある方も少なくないと思います。ところが、流行っているからと言ってすぐに手を出すことはお勧めしません。気軽に「とりあえずメディアを作ってみよう」と始められた企業のオウンドメディアにおいて、成功事例としてマスメディアに取り上げられたことのあるオウンドメディアを私は見たことがないからです。いきなり行動に移す前に、まずは何のためにオウンドメディアをはじめるのかを社内でじっくり検討して下さい。

SEOの基本的な考え方

その上でオウンドメディアを用いてコンテンツマーケティングを行うにあたり、SEOについての理解を深めておくことは欠かせない作業です。SEOには外部施策と内部施策の2つの施策があり、内部施策の基本はコンテンツ対策となります。

SEO対策の基本については「効果的なコンテンツSEOに欠かせない内部施策と外部施策の手順」で詳しくご紹介しているので、合わせてご覧ください。

コンテンツ対策とは、単一のコンテンツページを対象としたものではなく、オウンドメディア全体でどういったコンテンツを提供していくかという全体戦略を含んでいます。コンテンツを統一させるとは、ターゲットとするキーワードをページ毎に決定して、それをカテゴリー毎に括り、サイトとして共通のテーマを持つことを意味します。

タイトルに含まれるキーワードがSEOに与える影響

上記のようにキーワードをベースにして、全体から細部のコンテンツへと戦略的に運用することで、オウンドメディア内の各種コンテンツページを上位表示できる可能性が高くなります。その際に1つ注意していただきたいのは、各詳細ページのタイトルにSEOで上位表示させたいキーワードを入れ込むことです。これを意識しないと、多くの場合SEOで上位表示されづらくなります。どんなキーワードでも構いませんので、試しに2語程度の複合ワードでGoogle検索をしてみて下さい。上位表示されているページには、必ずと言っていいほど検索したそのキーワードが含まれているはずです。

タイトルに含まれるキーワードがSEOに与える影響

「コンテンツマーケティング 事例」の検索結果

「タイトルにキーワードを入れれば必ず上位表示されるのか」と問われれば、もちろん答えは「No」という回答になります。タイトルだけではなく、記事本文中でもそのキーワードに触れる必要がありますし、上記で何度もお伝えしているように、そもそもサイト全体でのテーマの共通性を設定する必要があるからです。それらを踏まえた上で、オウンドメディアでコンテンツを追加する際に、タイトルにキーワードを入れるのは非常に重要なSEO対策の1つであると覚えておいていただければと思います。

目的に応じたオウンドメディアの運用スタイル

以上のように基本的なSEO戦略に沿ってコンテンツを構築していくわけですが、どのような理由でコンテンツマーケティングを実施するかでコンテンツの特徴が変わり、それによって個々のコンテンツページに付けるタイトルの特徴も変わってきます。以下ではそれぞれの事例を通して説明をしていきたいと思います。

ブランド認知を目的としたオウンドメディアの記事タイトル

サイボウズ式:サイボウズ株式会社

サイボウズ式:サイボウズ株式会社

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

「サイボウズ式」は2012年5月、「グループウェア会社のサイボウズを知らない人に、サイボウズを知ってもらう」ことを目的として開始されました。「製品PRも宣伝もしない」という編集方針を立てて、ユーザーにとって有益なコンテンツを社内で作るという体制で、4年間愚直にコンテンツマーケティングを行ないました。丁寧にコンテンツを作り続けた結果、ハフィントン・ポストやBLOGOSなどのメディアに記事が転載されるようになり、現在では採用や新規受注にも貢献しています。

コンテンツの運営方針

認知度を高めるというと、すぐにPVが頭に思い浮かぶと思います。ただサイボウズ式では、「10,000ページビュー(PV)で10件しかコメントが付かない記事よりも、1,000PVで100のコメントが付く記事」をコンテンツ運営の基本方針に置いたそうです。そうした方が、最終的にファンが増えるメディアになると考えたからです。

PVという数字ばかり気にしてしまうと、「PVを取ること」を最優先にした記事作りになってしまいます。そこで、現場の社員には「世界中のチームワークを向上すること」をミッションにして、働き方を主テーマにした関連記事を書き続けたことで、良い意味でPV稼ぎに縛られることがなくなったそうです。

サイボウズ式が4年で作った記事はわずか500件ですが、この1つひとつの記事をしっかりと作りこみました。生半可なコンテンツではダメという認識があり、結果として、月に1~2本しか記事が出せないこともありました。それでよかったです。無理せず自分たちのできる範囲でメディアを「継続すること」が何より大切だからです。

(サイボウズ株式会社 サイボウズ式 編集長 藤村能光氏)

タイトル一例

認知を目的とした記事なので、タイトルの付け方もやや目立つようなタイトルの付け方をしています。あまり本文とかけ離れたようなタイトルにしてしまうとユーザーの離脱率が高まるので、そこはバランスの問題だと思います。

少子化が止まらない理由は「オッサン」にある?-「男性学」の視点から「働き方」を考える-

少子化という社会問題に対して「男性学」の視点から解決策を考えた上で、「オッサン」というタイトルを付けた記事。

もしも年中スーツ姿の社長が、ZOZOTOWNで「ビフォーアフター」したら?

サイボウズ代表の青野慶久社長を実際にZOZOTOWNでファッションコーディネートしてもらい、その様子をビフォー/アフターの写真を撮りながら解説した記事。

子連れ出勤しています!――「小1の壁」に直面した社員発、新しいワークスタイルの試み

この記事を出した後、マスメディアから「子連れ出勤」に関する取材の依頼が多数入ったそうです。

顧客獲得を目的としたオウンドメディアの記事タイトル

LISKUL:ソウルドアウト株式会社

LISKUL:ソウルドアウト株式会社

http://liskul.com/

LISKULのターゲットユーザーはベンチャー企業や中小企業で働いている、経営者やWeb担当者になります。そういった方の多くは、Webマーケティングの専門家ではないので、知識や実務的なノウハウがなくて困っていることが多い。その事実に着目してメディアを立ち上げられたのがLISKULです。

PVは月間50万、UUは35万くらいになっていますが、それよりも、各記事からダウンロードできるようにしている資料のダウンロード数、問い合わせ数を気にしています。いま当社のメイン資料である「リスティング広告スタートアップガイド」の月間ダウンロード数が約600~850件、問い合わせが月間150件くらいです。LISKULをはじめる前は、問い合わせが1カ月に数件でしたので、LISKULの効果は大きいと思っています。

(ソウルドアウト株式会社 CMO室 鬼頭佳代氏)

コンテンツの運営方針

LISKULのコンテンツの運営方針は「どんなに忙しくても社員がライティングを行うこと」の一言に集約されます。以前には外部ライターに依頼をしてライティングをお願いしていたそうですが、どうしてもクライアントとの距離感や専門知識に乖離があり、読み手を満足させられる記事が書けなかったとのこと。

現在は全ての記事を社員が書いており、クライアントの悩みにフォーカスして役に立つ知識を書いているそうです。プロのライターと文章の巧拙で勝負をせずに、クライアントとの距離感や、クライアントの悩みを解決したいという想いの強さがにじみ出るような記事を大切にしています。

結果として、通常他社であれば1,000字程度の分量コンテンツが多いなか、1記事あたり6000〜7000字を超えるような長文記事も散見されます。専任ではない社員がわざわざ時間を割いて書いているので、人的コストはかなりかかっていると思いますが、それでもコンテンツのクオリティに妥協せずに読み手に良記事を届ける姿勢には学ぶべき点が多いです。

タイトル一例

「クライアントの悩みを解決すること、クライアントからの問い合わせを増やすこと」を目的としてメディアを運営しているので、タイトルも実務に即したようなタイトルが付けられることが多いメディアです。

初心者でも大丈夫 コンバージョンタグの基礎を徹底解説

Webマーケティングの業務に関わっていると、コンバージョンタグの設定について1度ならず悩むことがあります。そんなユーザーをターゲットにした記事。

業界平均に意味は無い|コンバージョン率を最大6倍アップさせたLP改善ポイント

コンバージョン率の平均は大体1%~3%だと言われていますが、平均に甘んじることなくCV率を高めた事例の紹介記事。

リスティングレポートの作成を効率化する6つのツール比較

担当者であればレポート作成は切っても切り離せない業務の1つです。そんな業務が効率化するツールについての紹介記事。

まとめ

KGIを達成するには、選定する記事タイトルにオウンドメディア全体のコンセプトを反映させることが重要だとご理解いただけたと思います。この基本が徹底されたオウンドメディアは成功確率が高いので、そのコンテンツの運営方針を聞くだけでも非常に参考になります。すでに自社でオウンドメディアを運用されているようであれば、是非一度社内の運用体制、コンテンツに対してどういった姿勢でユーザーに提供していくかを再考するきっかけになれば幸いです。

オウンドメディア

RELATED