マーケティング戦略

5フォース分析の概要と競争要因を把握する方法

  • 最終更新日:2016/08/18

5フォース分析の概要と競争要因を把握する方法

5フォース分析とは、マーケティングで使われる業界分析のフレームワークです。いわゆる外部環境を分析するための手法のことで、自社のマーケティング戦略を固めるには欠かせません。本記事では、5フォース分析の基礎知識と、5つの競争要因の特徴について解説します。

5フォース分析の基礎知識

5フォース分析(5 Forces Analysis)とは、特定の業界における競争要因を分析するためのフレームワークのこと。マーケティングの権威であるマイケル・E・ポーター氏が、著書「競争の戦略」の中で提案したことで有名です。

5フォース分析は、5つの競争要因に着目して業界を分析します。5つの競争要因とは、下の5つのこと。本稿の後半で、それぞれ詳しく解説していきます。

  • 売り手の交渉力(Supplier Power)
  • 買い手の交渉力(Buyer Power)
  • 競争企業との関係(Competitive Rivalry)
  • 新規参入企業の脅威(Threat of New Entry)
  • 代替品の脅威(Threat of Substitution)

5フォース分析が重要な理由

5フォース分析が重要な理由について、もう少し解説しておきましょう。

マーケティング戦略や製品開発を行う時は、自社を取り巻く外部環境について知っておかなければいけません。そうでなければ、自社の事業が成功できるのかが判断できないのです。競合他社や取引先、参入障壁などを把握した上で、進めていくことが大切なのです。

5フォース分析はそのための方法で、5つの競争要因にフォーカスして業界分析を行います。もちろんそれ以外にも競争要因はあるのですが、その全てを考えていてはいつまでたってもマーケティングを進めることができません。5つの重要な要因にフォーカスすることで、効率的かつスピーディに業界分析を行っていくことができるのです。

5つの競争要因

5フォースを構成している5つの競争要因(売り手の交渉力、買い手の交渉力、競争企業との関係、新規参入企業の脅威、代替品の脅威)について、順番に見ていきましょう。

売り手の交渉力(Supplier Power)

自社に原材料や資材などを供給する企業との関係です。例として、メーカーを考えてみましょう。1台の製品をつくるには、さまざまな部品が必要になりますよね。そういった部品を供給している企業が強い交渉力を持っていると、仕入れにかかるコストが高くなります。これが製品の販売価格を押し上げたり、利益を下げる要因になってくるのです。

供給企業が強い力を持ってくるケースは、他にもいくつかあります。売り手の業界が少ない企業で構成されている時や、自社にとって重要な部品を供給している場合など。

買い手の交渉力(Buyer Power)

買い手とは、ここでは顧客のことです。自社と顧客との間に起こる競争と言うことです。例えば、何らかの影響で製品の供給過多になったとしましょう。この場合は、製品を購入してくれる買い手の交渉力が高まります。その結果、製品の価格を下げることになったり、利益の低下をまねく危険性があるのです。

買い手の交渉力が強くなるケースとして、売り手(自社)が重要な取引先でない場合や、買い手が売り手のコストなどの情報を持っていることがあげられます。

競争企業との関係(Competitive Rivalry)

自社の競合となっている企業との競争関係のことです。これについては、想像がし易いでしょう。競合が多いほど競争が激しくなりますし、収益性も下がっていくことが予想されます。

競争企業との関係については、いろいろなケースが考えられます。例えば、競争企業の数、製品の差別化要因の有無、参入障壁や撤退障壁などがあげられます。

新規参入企業の脅威(Threat of New Entry)

上で取り上げた競争企業は、いま現在存在している競合です。自社がいる業界に新規参入してくる企業も脅威となります。参入障壁が高いほどその危険性は少なくなりますが、法規制や技術革新によっても状況は変わっていきます。

新規参入の脅威が減るケースについてあげておきましょう。製品を生産するために大量の設備投資が必要な場合や、原材料の入手が難しい場合があります。基本的には、参入障壁が高いかどうかが焦点になってきます。

代替品の脅威(Threat of Substitution)

代替品の登場が、自社の事業に影響を与えることもあります。これを代替品の脅威と呼んでいて、競争要因の最後の一つになります。自社の差別化要因が低い場合は、代替品に取って代わられてしまう危険性もあります。

代替品が自社製品と同じ機能やサービスが提供できている場合や、代替品の方がリーズナブルな場合に脅威が高まります。もちろん、代替品が買い手に認知されていなければ脅威の度合いは低くなります。

まとめ

業界の分析に使われるフレームワークである、5フォース分析について解説しました。競争要因や脅威となる内容を知っておくことで、自社の立ち位置(ポジショニング)や事業の方向性を決める際に役立てていきましょう。

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